狭くなった通り道で
音が鳴る
眠っている間に空気の通り道が狭くなり、のどの組織が振動して音が出ます。いびきがあるだけでは、OSAとは診断できません。
患者様・ご家族のための OSAガイド
いびきや眠気の気づきから、検査、治療、その後の暮らしまで。閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)を、図と一緒にやさしく解説します。

完全に止まる場合だけではありません。
血圧や心臓・血管の病気との関連があります。
原因・程度・症状を合わせて医師が判断します。
「家族にいびきを指摘された」「寝ても疲れが取れない」。そんな身近な気づきが、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)を調べるきっかけになります。
眠っている間に空気の通り道が狭くなり、のどの組織が振動して音が出ます。いびきがあるだけでは、OSAとは診断できません。
気道が狭くなったり塞がったりして、無呼吸・低呼吸が起こります。眠りや酸素の状態に影響することがあります。
音の大きさだけでは重症度は分かりません。いびきや眠気が目立たない方でも、睡眠時無呼吸が見つかることがあります。
診断や点数判定をするものではありません。選択内容は送信・保存されません。
参考:NHLBI「症状」「診断」/日本呼吸器学会。参考資料を見る
睡眠時無呼吸は、眠っている間に呼吸が繰り返し止まったり、浅くなったりする状態です。
空気の流れが、ほぼ止まる
成人では、呼吸の気流が通常より90%以上低下し、10秒以上続く状態を指します。
空気の流れが、少なくなる
呼吸は続いていても、気流が減り、酸素の低下や短い覚醒を伴う状態です。
波形は気流の変化を表す模式図です。実際の検査記録ではありません。
低呼吸でも眠りが途切れたり、酸素が低下したりします。検査では無呼吸と低呼吸の両方を数えます。
成人のAASM推奨基準では、気流の信号が通常より30%以上低下して10秒以上続き、血液中の酸素飽和度が3%以上低下する、または脳波上の覚醒を伴う場合に低呼吸と判定します。酸素飽和度4%以上の低下を用いる基準もあり、採用する判定基準・検査法で結果は異なることがあります。
脳波を測らない簡易検査では、脳波上の短い覚醒を直接確認できません。1回の呼吸イベントの定義と、睡眠時無呼吸症候群の診断は別です。診断は回数や症状などを合わせて行います。
眠っている間に、空気の流れが減ります。
体へ取り込む酸素が不足しやすくなります。
呼吸を立て直すために眠りが浅くなります。
本人が覚えていなくても、休息が妨げられます。
呼吸の「通り道」の問題か、呼吸を動かす「指令」の問題か。検査では気流と、胸やお腹の動きを合わせて調べます。
上気道が狭くなる・ふさがる
呼吸の調節が不安定になる
色のついた区間が無呼吸の間です。閉塞性は気流が止まっても胸郭の動きが続き、中枢性は両方が止まります。波形は違いを示す模式図で、実際の検査記録ではありません。
閉塞性と中枢性が混在する場合や、1回の無呼吸の中で両方の特徴がある「混合性無呼吸」もあります。治療の選び方が異なるため、検査で見分けることが大切です。
眠っているときの空気の通り道を、横から比べてみましょう。
眠ると、のどを支える筋肉は緩みます。そこに体の特徴などが重なり、気道が狭くなりやすい方がいます。
小さい顎、舌や扁桃の大きさなど、空気の通り道の形が影響します。痩せている方にも起こります。
首まわりなどの脂肪や、加齢に伴う変化が関係します。女性も、特に閉経後などに注意が必要です。
飲酒や仰向けの姿勢で悪化する方もいます。生活習慣と体の特徴が重なって起こります。
疲れやすさ、不眠、起床時の頭痛などが中心で、強い眠気を自覚しないこともあります。気になる症状を、そのまま医師に伝えてください。
鼻やのどの状態も、診察で確認する大切な点です。鼻づまりの評価・治療は、鼻呼吸やCPAPの使いやすさを改善する助けになる場合があります。ただし、鼻の治療だけでOSAが治ったとは判断できません。必要に応じて睡眠検査や治療効果の確認を行います。
参考:NHLBI「原因とリスク要因」/日本呼吸器学会 SAS診療ガイドライン。参考資料を見る
症状は人それぞれです。眠気を感じない方でも、ご家族から呼吸の停止を指摘されることがあります。
夜間の血圧や、治療しても下がりにくい高血圧との関連が知られています。
心房細動、心不全、心筋梗塞などとの関連が報告されています。
脳卒中のリスクとの関連があります。血圧など他の要因も関わります。
血糖の調節やメタボリックシンドロームとの関連が報告されています。
これらの病気が必ず起こるという意味ではありません。共通のリスク要因があり、心不全などが睡眠時無呼吸の原因になる場合もあります。睡眠時無呼吸の治療と、持病の治療を並行して考えることが大切です。CPAPですべての合併症を防げると保証するものではありません。
日中の眠気は、事故にもつながります。
強い眠気があるときは運転や危険を伴う作業を控え、医師にご相談ください。
いびきだけで診断はできません。眠気の有無、体格、性別だけで自己判断せず、医療機関で確認しましょう。
検査は、呼吸の乱れの「程度」と「原因」を調べるためのものです。結果の数字だけでなく、症状や持病も合わせて方針を決めます。

問診や、睡眠中の酸素の状態を調べる測定などで、睡眠時無呼吸の疑いを見つける入口です。方法は実施施設によって異なります。
疑いがある・受診を勧められたら ↓気になる症状がある方は、健診・検診を待たずに医療機関へ相談できます。
気になる症状が続くなら ↓スクリーニングだけで診断や治療は決まりません。異常を指摘されなくても、症状が続く場合は医師へご相談ください。
症状・持病を確認し、医師が検査方法を選びます。
02-A 主に呼吸を調べる自宅などで、呼吸の気流や酸素の状態を記録します。
02-B 睡眠まで詳しく調べる呼吸・酸素に加え、脳波などを測り、睡眠の状態と呼吸の乱れを評価します。
AHI・REIなどの数値 + 閉塞性/中枢性の評価 + 症状・持病
口腔内装置、生活習慣の見直し、手術など。併用する場合もあります。
背景の病気や薬を評価し、専門医が治療を選択します。
定期的な診察と、使いにくさの相談・調整へ。
一般的な流れです。簡易検査の結果と症状などが基準を満たす場合は、精密PSGを経ずにCPAPを始めることもあります。すべての方が簡易検査から始めるわけではありません。簡易検査で異常が少なくても、症状が続く場合は精密検査を検討します。
スリープパートナーズは、簡易検査に加え、郵送の精密PSG(Sleep PROCORDER 60)・出張精密PSG(Sonataシステム)にも対応しています。実施方法や対応範囲は、医療機関・当社へご相談ください。
患者様向けの検査案内 →
センサーの装着例
機器をお届けし、ご案内に沿ってご自宅で検査します。装着・測定・返送の方法を事前にご説明します。
公式製品情報 ↗
検査技師がご自宅に伺い、精密PSG検査を実施します。実施場所・日程・対応範囲は事前に確認します。
公式製品情報 ↗保険診療での自己負担額は、検査方法、負担割合、診察・追加検査の内容などで異なります。受診先でご確認ください。
簡易検査:呼吸や酸素低下を調べます。一般的に脳波を測らないため、実際に眠った時間や短い覚醒を直接確認できません。
精密PSG:脳波、眼球運動、筋活動、胸・お腹の動きなども記録し、睡眠と呼吸を詳しく評価します。使用する機器で測定項目が異なり、普段どおり眠れない夜もあるため、症状と合わせて結果を解釈します。
成人の精密PSGでは、実際に眠った時間を使ってAHI(無呼吸低呼吸指数)を計算します。
6時間の睡眠で合計120回なら、
AHIは20回/時間です。
数値だけで治療を決めません。酸素低下、無呼吸の種類、症状や持病を含めて医師が判断します。
脳波を測らない一般的な簡易検査では、記録・モニタリング時間あたりの呼吸イベント数をREIなどとして示します。寝つく前や途中で起きていた時間を含むことがあり、PSGのAHIより少なく見積もられる場合があります。検査法や結果表によって表記は異なります。
検査でOSAと分かったら、重症度・症状・持病・気道の形を確認します。希望や生活に合わせて、医師と治療方針を決めていきます。
| 方法 | どのような治療? | 確認したいこと |
|---|---|---|
| CPAP 持続陽圧呼吸療法 | マスクから圧力をかけた空気を送り、睡眠中の気道を開いて保ちます。 | 適応・保険の条件、マスクの相性、使用状況と治療効果を確認します。 |
| 口腔内装置 マウスピース | 主に下顎を前に出して、気道が保たれやすくなるようにします。 | 重症度だけでなく、歯・歯周組織・顎の状態も評価。医師と歯科医師が連携し、効果を確認します。 |
| 体重管理・体位療法 | 適する方の減量や、仰向けで悪化する方の姿勢の工夫など。 | 全員に同じ効果があるわけではありません。必要な治療と組み合わせて取り組みます。 |
| 手術など | 扁桃・顎など、気道の形に関係する原因にアプローチします。 | 専門医が適応と効果・負担を検討します。手術後も必要に応じて再評価します。 |
音や自覚症状だけで、呼吸の乱れが改善したと決めつけないことが大切です。治療の変更・中止は医師と相談してください。
閉塞性とは原因が異なります。心臓などの病気や薬の影響を評価し、原因の治療と必要な呼吸補助を専門医が選びます。OSAの治療法や保険の数値だけで判断しません。
参考:NHLBI「治療」/日本呼吸器学会 SAS診療ガイドライン。参考資料を見る
検査で閉塞性睡眠時無呼吸と分かった方に用いる、代表的な治療の一つです。
装置から通常の空気に圧をかけて送り、のどの通り道を保ちます。無呼吸・低呼吸や眠気などの改善を目指します。
使用している間に気道を支える治療なので、継続が大切です。効果には個人差があり、症状が改善しても自己判断で中止せず、医師と治療を見直します。
以下は検査数値の基準です。数値を満たせば自動的に導入されるわけではありません。
検査法によって、REIとして表示されます。
睡眠の状態も合わせて評価します。
生活に支障を来す強い眠気や起床時の頭痛などの症状、PSG所見等を踏まえて医師が判断します。簡易検査で30未満でも、症状などに応じてPSGへ進む場合があります。
通知では、AHI15以上、日常生活に支障を来す強い自覚症状、PSGでの睡眠の分断・深睡眠の減少等とCPAPによる改善という条件が示されています。AHI30以上の場合は、通知に定める自覚症状の条件を満たすことで対象となります。実際の適用は医療機関で確認します。
保険基準の出典:令和8年3月5日 保医発0305第6号 C107-2(PDF・304ページ)。2026年9月確認。
CPAPは、装着して眠っている間に効果を発揮します。長く快適に使えるように、気になることを一つずつ調整していきましょう。
就寝時だけでなく昼寝の際も、医師の指示に沿って使用します。慣れないときは、起きている時間にマスクを試すなど、担当者と練習方法を相談できます。

位置やサイズ、ベルトの締め方を確認します。強く締めるだけでは解決しないことがあります。別の形のマスクが合う場合もあるため、痛みや皮膚の傷は早めにご相談ください。
口からの空気漏れや室内環境、鼻の症状を確認します。加湿器の使用や設定は機種・処方に応じて相談してください。続く鼻づまりは医療機関で評価を受けましょう。
どの場面でつらいかを伝えてください。機器に慣れる方法や、圧力を徐々に上げる機能などを相談できます。治療圧は自己判断で変更しないでください。
使用時間・空気漏れ・残っている呼吸イベントに加え、睡眠不足や薬、別の病気も確認が必要です。使用データだけで自己判断せず主治医へ相談してください。
マスク・チューブ・加湿器などは、お使いの機器の説明書に沿って清掃します。旅行前は電源・持ち運び方法を確認し、飛行機への持ち込みは航空会社にも確認しましょう。

生活習慣の改善は、必要な治療と並行して行います。睡眠薬などの服薬は自己判断でやめず、主治医に確認してください。
スリープパートナーズは、医療機関と連携し、CPAP機器の提供・操作説明・マスクの装着相談などを支援します。診断や処方の変更は医師が行います。
参考:NHLBI「CPAP」「治療」「治療を続けるために」。参考資料を見る
受診前や検査後に気になることをまとめました。
いびきだけでは診断できません。呼吸の停止や息苦しそうな様子、日中の眠気などがあるときは、医療機関にご相談ください。
あります。眠気が目立たない方もいます。ご家族が見た呼吸の停止、持病なども踏まえて医師が検査の必要性を判断します。
なります。顎や舌・扁桃などの形も関係するため、体格だけでは判断できません。
簡易検査のほか、医師の判断と実施体制により自宅での精密PSGも選択肢になります。当社は郵送による精密PSG・出張PSGにも対応しています。方法や対応範囲は医療機関・当社へご相談ください。
簡易検査には限界があり、異常を少なく見積もる場合があります。症状や呼吸停止の指摘が続くときは再相談し、精密PSGが必要か医師に確認してください。
必要な期間は原因や状態で異なります。CPAPは使用中に効果を発揮する治療です。症状が改善しても自己判断で中止せず、必要に応じた再評価を医師と相談します。
原因、重症度、症状、歯や顎の状態、使い続けやすさなどで選び方が異なります。医師・歯科医師に相談し、効果を確認しながら治療します。
空気漏れや締めつけ、乾燥などは調整で改善できる場合があります。主治医や機器担当者に相談し、マスクの装着や加湿などを確認します。
適用条件を満たす場合は保険診療になります。自己負担額は検査方法、負担割合、診察内容などで異なるため、受診先で確認してください。
子どもは成人と評価や治療の考え方が異なります。習慣的ないびきや呼吸の停止があれば、小児科・耳鼻咽喉科などに相談してください。このページの成人のAHIやCPAP保険基準を、そのまま当てはめないでください。
気づきや診察時の参考にはなりますが、それだけで診断したり病気を否定したりはできません。気になる記録は医師に見せ、必要な検査を相談してください。
睡眠外来、呼吸器内科、耳鼻咽喉科などが相談先になります。対応する検査・治療は施設ごとに異なります。まずはかかりつけ医に相談する方法もあります。

診断・治療は医療機関へ。
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成人の睡眠時無呼吸についての一般的な情報です。個別の診断・治療は医師にご相談ください。情報確認:2026年9月27日。専門的な情報は以下の公的機関・学会資料をもとに整理しています。
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